工場には機械工場や食品工場、倉庫など様々な種類がありますが、どの施設でも安全対策は欠かせません。
商品を加工する際に水や油、粉などで床が汚れてしまい、足元が滑って怪我や転倒などの事故につながってしまうケースもあるので、日頃から何かしらの滑り止め対策を施しておく必要があります。
”うちは大丈夫だろう”と高を括っていても、その日は突然訪れます。
もし重大な事故につながってしまった場合には訴訟問題にもなりかねませんので、今や滑り止め対策は企業にとってのリスクヘッジです。
ここでは社員の安全確保に有効な「床の滑り止め対策」のメリットをお伝えします。
滑り止め施工がない現場での転倒事故について
工場内に滑り止め施工がされていない場合、業務中に足を滑らせてしまう可能性があります。
転倒した場所によっては、工場内で使用している機械に接触し、巻き込まれてしまったり、階段から足を踏み外して転落したりと、予測できない重大事故につながってしまうかもしれません。
また床が滑ることで転倒するのは、何も人だけではありません。
工場内で使用していたフォークリフトがスリップを起こして転倒し、操作していた人が頭を強く打って死亡した事例もあるので、人が移動する場所だけではなく、工場全体を通して滑り止め対策を講じる必要があるのです。
訴訟問題につながることもある
先にご紹介した通り、滑り止め施工がない現場では重大事故を引き起こしてしまう可能性があります。
場合によっては訴訟問題に発展してしまうこともあるので、工場や現場の責任者は普段から安全に働ける環境を整えておかなければなりません。
実際に働いている社員の声に耳を傾けると、危険な場所は自ずと見えてくるので、「滑りやすい場所はないか」など日頃から積極的にコミュニケーションを取るようにしておくと良いでしょう。
そうすることで工場側のリスクが減るのはもちろん、安全対策を取ることで社員の会社への信頼も高まります。
滑り止め施工をすることのメリット
工場の床に滑り止め施工には、次の4つのメリットがあります。
- 水や油等が原因のスリップ事故防止
- 立ち仕事の際の安全対策
- 作業効率がアップ
- 床の不快感がなくなる
ここからは各メリットについて簡単に解説していますので、滑り止め施工を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
水や油等が原因のスリップ事故が防げる
滑り止め施工の防滑剤は床に塗るだけで強い摩擦効果があるので、施工面に水などが付着しても常に高い滑り止め効果を発揮します。
製造工場では加工の際に水や油、粉等が飛散し、周囲の床を汚してしまいがちです。
だからといって、業務の合間を縫って小まめに清掃を行うことは難しいですし、そのまま就業時間まで放置した結果、足を滑らせて転倒してしまった…ということにもなりかねません。
防滑剤で滑り止め施工をすれば滑りやすい床が安全に利用できるようになり、スリップ事故を防ぐことにつながります。
立ち仕事の際の安全対策ができる
工場内の床を滑り止め施工することは、立ち仕事をしている社員の安全対策にも有効です。
立ち仕事をしている社員は工場内の滑りやすい床の上を何度も行き来するため、常時転倒のリスクにさらされています。
本来であれば滑りやすい場所を避けて移動したいところですが、床全体が滑りやすくなっていては避けようがありません。
床全体を滑り止め施工することで転倒リスクが軽減され、立ち仕事をしている社員も安全に業務を行うことができます。
作業効率がアップ
滑り止め施工で立ち仕事がしやすくなれば、業務の作業効率が高まります。
常に転倒リスクと隣り合わせで、”滑って転んでしまうかもしれない…”と思いながら仕事をしていては、社員も本来の力を発揮できません。
滑り止め施工をして「床が滑る」という不安な要素を取り除いてあげれば、社員も業務に集中できるようになり、作業効率のアップにつながります。
ベタベタ・ツルツルの不快感がなくなる
滑り止め塗料には防滑骨材が含まれているため、施工面は少しザラつきます。
そのため水や油などが付着しても靴底がベタベタ・ツルツルしなくなるので、移動時の不快感がなくなります。
こんな場所にも滑り止め施工ができます
防滑剤を用いた滑り止めは工場内の床だけではなく、様々な場所に施工することができます。
ここからは他施設でも取り入れられている施工場所を3つご紹介しますので、滑り止め施工する際の参考にしてみてください。
階段
工場内には点検やメンテナンスのための階段や設備と設備を結ぶ陸橋などがあります。
これらの多くは縞鋼板などで造られているので、滑りやすくなっています。
足を滑らせてしまうと転落の危険もあるので、滑り止め施工をしておきたい場所です。
厨房
製造工場の厨房では油を使うことが多く、床が滑りやすくなっています。
食品を扱う場所なので、不衛生な滑り止めマットやテープを使用することはできません。
厨房のように清潔さと滑り止め効果が求められる場所には、滑り止め施工一択です。
倉庫
工場内だけではなく、荷物や備品を保管している倉庫にも滑り止め施工が必要です。
倉庫は人だけではなく、トラックなどの運搬車両やフォークリフトが出入りします。
そのため倉庫の床が滑りやすいとスリップを引き起こし、大きな事故につながりかねません。
自社だけではなく取引先の社員の安全を守るためにも、倉庫内の滑り止め施工をしておきたいものです。
まとめ
工場や施設の滑り止め対策は、怪我や訴訟問題を防ぐためには必要不可欠です。
施工には費用がかかりますが、安全管理を行うことで社員の作業効率が高まり、将来的には収益アップにも期待できます。
- 該当箇所が多すぎて、どこから手を付ければいいのか分からない…
- あの場所にも滑り止め施工はできるのかな?
など、滑り止め対策に関する不安や疑問があれば、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。専門知識を持ったスタッフが真摯に対応させていただき、貴社工場の安全対策がスムーズに行えるよう、お手伝いさせていただきます。
重大な事故が起こってしまってからでは手遅れです。
そうならないためにも、できるだけ早く滑り止め対策を施し、安心・安全な職場環境を整備しておきましょう。