滑り止め施工シーン

2021年12月10日

ホテル・病院・介護施設ご担当者必見!屋外の滑り止めをして安心安全イメージアップを

ホテル・病院・介護施設ご担当者必見!

近年、日本では少子高齢化が大きな問題として取り上げられています。

2020年に総務省統計局が作成した「人口推計」によると、総人口の28.7%が65歳以上の高齢者で、国民のおよそ4人に1人が高齢者です。

年齢を重ねるたびに病気やケガのリスクは高まるものですが、高齢者に多い「転倒」は必要な箇所に滑り止め対策を施すことで予防できます。

これからの時代、ホテルや病院、介護施設など高齢者を多く迎え入れる施設では、安心して利用してもらうための安全管理が必要不可欠です。

ここではお客様が安全に利用でき、施設のイメージアップにもつながる「滑り止め対策」についてのヒントをお伝えします。

滑り止めで施設内の転倒事故を防ぎましょう

転倒事故は、雨や水で床やタイルが濡れたときに頻発します。

なかでも高齢者が転倒し、寝たきりになってしまった…というケースも少なくはありません。

施設内が滑り止め施工されていなかったことで訴訟問題に発展した事例もあるので、一例をご紹介します。

裁判になった事例もあります

≪雨で床が滑り転倒事故、衣料品店に賠償命令 (2011年11月判決)≫

雨水でぬれた床で転んで骨折したのは店側が転倒防止の措置を怠ったのが原因として、福岡県苅田町の女性(66)が衣料品店を相手取り、約1,771万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、福岡地裁小倉支部であった。

岡田健裁判官は「客が滑って転倒する危険があったことは明らかで、滑りやすい状態が放置されていた」として、同社に約572万円の支払いを命じた。

判決によると、女性は2009年7月24日、北九州市戸畑区の衣料品店を訪れ、入り口の自動ドア付近に置いてあった傘袋のスタンド近くで転倒し、右太ももを骨折。人工の骨で補強する手術を受け、後遺障害で右股関節が動かしにくくなった。

女性は「転倒したのは床が雨水でぬれていたためで、傘袋スタンド付近に滑り止め用マットを敷くなどの事故防止策を怠った」と主張。同社は「自動ドアの外側などにマットを敷くなど対策を講じていた」と反論していた。

岡田裁判官は女性の損害額を約1,486万円としたうえで、「滑らかな床面で、滑りやすくなっていたことは原告も容易に推察できた」として過失割合は原告65%、被告35%と判断。弁護士費用を加えて賠償額を算定した。

こちらは「雨で床が濡れて滑り易い」という一見当たり前な状況や、「お客様にも滑らないように注意をする義務がある」と考えがちな状況と認識できます。しかし、お客様の責任も「過失相殺」として加味されたにも関わらず、店側に500万円を超える賠償命令が出た事例です。

このような事態を防ぐためには、日頃から安心安全対策を心がけた施設運営をしていく必要があります。

施設内に滑り止め施工がなされていれば誰もが安全に利用することができるので、早めの対策で施設のイメージアップにつなげていきましょう。

屋外用の滑り止め選び方

”滑り止め対策をしたいけど、何をすれば良いのかわからない…。”

ここからは、そんな方でも手軽に取り入れることができる防滑対策を3つご紹介します。

滑り止めマット

滑り止めマットは施設の玄関やエントランスなど、外と中を繋ぐ場所に雨天用マットとして設置されていることが多いです。

素材はゴム製をはじめ、マットタイプやメッシュタイプなど使うシーンによって使い分けるこができます。

小まめなお手入れが必要ですが、必要箇所に置くだけなので設置が簡単です。

滑り止めテープ

滑り止めシートは屋外の階段や通路など、足を滑らせてしまいやすい場所にピンポイントで設置されることが多いです。

素材はアルミやポリエステルなど様々で、カラーバリエーションが豊富です。

テープなので剥がれがないか頻繁にチェックする必要がありますが、手軽に付け外しすることができますし、必要な幅にカットして使えるというメリットもあります。

防滑剤(滑り止め塗料)

防滑剤はホテルのロビーやお風呂の床、スロープなど、滑りが気になるさまざまな場所に施工することができます。

素材はシリコン樹脂やアクリル樹脂などに防滑骨材を混ぜたもので、施工は手軽なスプレーやワックスタイプをはじめ、専門業者へ依頼する方法があります。

防滑剤の種類によっては施工箇所の色味が変わってしまうこともありますが、美観を損なわない無色の塗料も開発されています。

場所別おすすめの滑り止め

先にご紹介した滑り止めを有効活用するために、ここからは場所ごとに適したおすすめの滑り止めをご紹介します。

滑り止めが必要な理由についても言及していますので、ぜひ参考にしてみてください。

エントランス・玄関

エントランスや玄関には、吸水タイプの滑り止めマットがおすすめです。

なぜなら、どちらも外部と施設を繋いで人が往来する場所なので、天候が悪い日には水が溜まって足元が滑りやすくなるからです。

出入口で靴底の水気を取っていただくためにも、施設の顔であるエントランスや玄関では吸水タイプの滑り止めマットを設置すると良いでしょう。

階段

階段には、蛍光色など色味の強い滑り止めテープがおすすめです。

なぜなら階段は転倒のリスクがあるだけではなく、段差に気付かず足を踏み外してしまうことで、転落の危険もあるからです。

高齢になると視界が狭くなってくるだけではなく、緑内障や白内障が原因で見えにくさに悩んでいる方も多くいらっしゃいます。

滑り止め対策としてだけではなく、段差があることを注意喚起する意味でも、各段の手前部分に滑り止めテープを貼ることは有効です。

タイルや大理石

タイルや大理石、御影石などには防滑剤がおすすめです。

防滑剤は必要な箇所に専用の塗料を塗るだけなので、施設の雰囲気を壊すことなく滑り止め対策を行うことができるからです。

いくら洗練された空間でも、目に見える滑り止め対策をしてしまうことで本来の魅力が伝わりませんし、凹凸面のある石タイル調の場所では滑り止めマットやテープが上手く設置できないこともあります。

防滑剤なら防滑効果がある塗料を隅々まで行き届かせることができて安全ですし、無色の塗料を用いれば、施設の美観を保ったまま転倒防止対策をすることもできるでしょう。

まとめ

子どもからご高齢の方まで、施設を安全にご利用いただくためには足元を安心安全にしておくことが必要不可欠です。

滑り止め対策にもさまざまな方法があるので、その場所に適した「滑り止め対策」を行わなければなりません。

など、滑り止め対策に関する不安や疑問があれば、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。貴施設の安心・安全な環境作りをお手伝いすべく、専門知識を持ったスタッフが真摯に対応させていただきます。

何かあってからでは遅いので、”もしも”の事態が起こる前に滑り止め施工を検討してみてはいかがでしょうか。

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